BTS(防弾少年団)英語→日本語 翻訳の部屋

「防弾少年団」(BTS)が取り上げられた英語媒体の記事やニュースをファンが和訳して載せているブログ。翻訳には意訳部分も多くなりますのでご了承ください。

【和訳】BTSお気に入りのフローリストIsaacが、BTSとの出会い、TikTok、花への愛について語った

2020年4月11日に公開されたTeenVogueの記事(by Elizabeth De Lune)を和訳しました。


↓原文の記事(英語)↓

www.teenvogue.com


BTSお気に入りのフローリストIsaacが、BTSとの出会い、TikTok、花への愛について語った

 

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Kim IsaacがBTSにお花の作品づくりを教える様子を、みなさんは今週すでに見たかもしれない。薔薇やライラック、ラベンダーの甘い香りで満ちた世界に住む彼のお気に入りは、香りを持たないというジレンマを持つ花、アメモネだという。香り豊かな花の世界で香りを持たないアネモネは特異であり、ユニークな存在だ。そしてそれがどういうことなのか、Isaacは身をもって知っている。29歳のフローリストであるIsaacは、ある意味で韓国でのフローリスト界のアネモネと言える。彼いわく、韓国では「お花に関連する仕事はなんでも」たいていの場合、「女性の仕事」だと思われている。両親の花屋ビジネスを引き継いで自分のビジネスと合併してから6年の間に、彼は指導資格を取得し、韓国で開催されたウルトラミュージックフェスティバルのフラワーディレクターに任命され、Nespressoなどの会社ともコラボレーションをしてきた。しかし、いわゆる「伝統的な」花屋とは見た目も行動も違うことから、彼は韓国の文化から認められていないのではないかという悩みを抱えていた。「普通と違うところがあれば、海外ではユニークだと思われるかもしれないですが」と、ソウル江南地区にあるショップで通訳を介して彼は明るく語った。「韓国では、変わり者だと思われるんです。」


しかしこの「変わり者」である点こそが、彼とグローバルスターのBTSを結びつける接点となった。RM、ジン、Suga、J-Hope、ジミン、Vとジョングクは2013年にデビュー。彼ら自身も以前は「変わり者」とみなされ、そのメッセージと音楽とスタンスは他のアーティストと一線を画していた。彼らはK-pop界でのアネモネであり、その違いをもたらしたクオリティゆえに世界から愛されるグループになった。

去年の夏、BTSのリアリティショーであるRun BTS!のプロダクションクルーが、メンバー10人の新人アイドルグループの担当だと名乗りIsaacに匿名でコンタクトをとった。プロデューサー陣は、他の韓国のフローリストとは違うIsaacのすべての要素が気に入ったと説明したという。フェスティバルのデザインも担当するユニークな実績、若さ、そして性別。その時のIsaacは知らなかったが、プロデューサー陣は彼なら他のフローリストとは違うやり方でBTSと交流することができるのではないかと考えたという。Isaacが教える相手が本当は誰なのかを明かされたのは撮影前日のこと。「BTSだと聞いたとき…頭も何もかも、全部フリーズしてしまいました」と、Issacは目を見開いて言った。「言葉が見つからなかったです。」それから24時間以内にRun! BTSのプロダクションクルーがIsaacの店に風のようにやってきて、プライバシーを確保するために窓を板張りし、照明とカメラのセッティングを始めた。いつもはIsaacと一緒に店で働く両親は、ペットのShin Tzuと一緒に店を出るようお願いされていた。


BTSが到着した時、Isaacは尻込みした。「有名人ですから…僕から近づいていくのはすごく難しかった。」彼は緊張していた。何を言えばいいだろう?そもそも話なんてできるんだろうか?メンバーが彼に山のような質問を浴びせてきて、その緊張がほぐれた。「あなたが今日の先生ですか?」と彼らは聞いた。「プロデュース101に出ていませんでした?見たことがある気がする!」「俳優さんですか?」Isaacはモデルでもあり、アイドル練習生だった過去もあるが俳優ではない。しかし彼らの人懐っこさに「すごく幸せな気持ちになって緊張が緩み、親近感が沸きました。」

 

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撮影のざっくりとしたコンセプトは「1日クラス」のようなもので、これは生徒がクラフトやお菓子作り、編み物、絵画などの趣味に挑戦するという韓国では人気のワークショップスタイル。Isaacは番組プロデューサーから、誕生花に関する一コマがあるので準備しておいてくださいと頼まれていた。彼によると誕生花は韓国では他国より文化的に重要な意味を持ち、「一人一人の人生に意味を与える」ために役立つという。撮影開始後、「緊張してメンバーの誕生花が思い出せない場面がありました」とIsaacは語る。気が利くジョングクが「すぐに状況を把握して、"僕、自分の花知ってます!"と言って助けてくれました。」Isaacは撮影を通して、メンバーたちが自分の小さなミスをさりげなくカバーしてくれたことに感動したという。

撮影が進むうち、Isaacはいつの間にかVとRMの二人の間に挟まれ、二人のとどまることを知らない好奇心を目の当たりにして嬉しくなった。「たくさん質問してくれる生徒に教えるのは大好きなんです」とIsaac。「なぜRMがBTSのリーダーなのかわかりました。彼はいつも分析していて、状況や出来事を考察し、花のことだけでなく、状況が変わるたびに質問するんです。"これはどういう仕組みですか?"とか"なんでそういうことをするんですか?"って。」Isaacはさらに、「メンバーはみんなARMYへの愛を表現していましたが、RMは何をするにも全てARMYに言及していましたね」と付け加えた。

Vについては、「彼はすごく植物が好きだと思います」とIsaacは語る。Vは特に植物の種類と世話について知りたがったという。「家にいくつか植物があって、もう少し大きなものも育ててみたいと言ってました。自分がちゃんと作業できているか確認するために僕のすぐそばに立っていたのが、とても可愛いなと思いました。」

今週このエピソードが初放送された時、ファンは皆BTSとIsaacのウィットに富んだ会話に微笑んだ。SugaはIsaacの見た目がドラマの俳優のようで「とてもかっこいい」と言い、ジミンは彼の髪型とスタイルを褒めた。VはIsaacには意外な一面があるかもしれないと言い、もしかしてヒップホップが好きですかと聞いた(ちなみにIsaacはヒップホップも好きだが、EDMとDua LipaとDoja Catの大ファンなのだそう)。ジミンがIsaacのガールフレンドについて教えてと冗談交じりにお願いしたあと、「みんな花よりも先生の方に興味があるみたいですね」とJ-Hopeが締めくくった。

BTSのリアクションが一番大きかったのは、ブートニエールを作ったときだ。J-Hopeに「こんなにたくさんのお花の葉っぱを切って捨てないといけないのは悲しくないですか」と聞かれたIsaacが「不要なものを捨てることを恐れてはいけません」と返事をすると部屋いっぱいに驚嘆の歓声があがり、「かっこいい!」という声が飛び交った。「僕が毎日言っていることだったんですが」とIsaacは困惑気味に話す。「彼ら自身がすごくかっこいい人たちなのに、あんなに大きな反応があってびっくりしました。BTSのメンバーにとって、誰かを褒めることはすごく自然なことなんです。心から出た本心の言葉だと伝わってきたので、恥ずかしい気持ちにはならず、すごくありがたかったです。」

グループの中でも群を抜いて賑やかなメンバーは、エピソード全編通して鳥のように常にさえずっているJ-Hopeと、自らのイメージ(そして時に自らの尊厳)を犠牲にしてまでもグループ内のコメディアン担当を喜んで引き受けるジンの二人だ。Isaacとの最後の作業の際、ジンは風変わりなユーモアセンスを発揮して花冠というよりも花のアンテナのような(もしくは、ジョングクが言ったように「かたつむりの目」のような)作品をつくりあげた。結果、他メンバーは大爆笑。撮影後にジンがIsaacに近寄り、「メンバーたちがちょっとシャイな感じだったので、僕の発言や行動で空気を盛り上げて面白おかしくしようとしたんです」と説明したという。「ジンは、自分の発言や行動で何か失礼なことや気に障ることがあったらすみませんと言いました。僕はすごく感動しました。彼らとの時間はとても楽しかったですが、特にジンは自分の行動や発言がどんな風に他の人たちに影響するかをいつも考えているんだと思いました。個人的に、ジンのように既存の枠にとらわれない考え方をする人が大好きです。変わり者だという人もいるかもしれませんが、単に人と違うだけなんです。」Isaacは収録エピソードの中で将来一緒に仕事しましょうとジンに声を掛けているが、それは本心だったという。「ジンと一緒にお花に関する仕事ができたら、すごく楽しいだろうなと思います。」


Isaacにとって嬉しかったのは、1日の終わりにメンバーがそれぞれつくった花の作品を家に持ち帰ったこと。自分たちの愛する人にプレゼントしたのではないかと彼は推測する。「欧米文化ではみなさん自分の家に飾るために花を買って花瓶に入れて楽しみますが、韓国ではそういう楽しみ方はとても稀です」と彼は説明する。韓国では、「お花というのは特別な機会に送ったり交換したりするもの」で、そのままドライフラワーや押し花にされることも多いそうだ。

BTSの印象について聞くと、Isaacはためらうことなくこう答えた。「善良で正直な人たちです。彼らの間で、影に隠されていることは何もない。」これは韓国語の表現で、「彼らには嘘がない」という意味だ。「彼らに会ったときはLove Yourselfのワールドツアー真っ只中で、たぶんすごく疲れていたのではないかと思います。でも彼らはとても親切で思いやりに溢れていました。カメラの中でも外でも、ありのままの姿でした。BTSに会ってから、僕の中でのグローバルスターの基準はこうなりました。高い場所から他人を見下すのではなく、どんな人も愛して包み込む力を持っている人たち。」この経験を経てIsaacはARMYになった。「Boy With LuvとMikrokosmosが好きです」と彼は笑顔で話す。

今週頭にこのエピソードが放送されたとき、Isaacは韓国という土地で自分が場違いであるような感覚を持ったまま、苦しい状況にいた。それでも9月にTikTokアカウントを作ってから少しずつ上向きになってきたと彼は言う。20代前半のアイドル練習生時代の経験を生かしたダンスカバーを披露して自分の店を舞台にした可愛いビデオを作った。TikTokは「子供向けの恥ずかしいアプリ」だと韓国では思われているが、TikTokを通じてグローバルなコミュニティから得た応援によって、「すべては解決に向かって雲が晴れていく」ような気持ちになれたという。Isaacのキャラクターに対する反応が韓国と欧米で全く違うので、Isaacはアメリカに生まれていたらよかったのにと彼の友人がジョークを言うそうだ。現在、Isaacは英語を「詰め込み学習」していて、ファンともっと交流したり、海外でのプロジェクトに取り組むという夢を温めているという。


不確実な時期にBTSとのコラボの仕事が舞い込んだことで、Isaacは自分が正しい道を歩んでいるという自信を持つことができた。BTSは(そしてエピソード放送後に彼をInstagramでフォローした120,000人の人々は)Isaacが他の人たちと違う点に彼の真価を見い出してくれて、それにより、彼も自分の将来に希望を見い出すことができた。「自分を幸せにすることを引き続きやっていきます」と彼は言う。「そして、幸せは妥協していては手に入らないものです。」


なぜそんなにも仕事に情熱を持っているのかと聞かれて、Isaacはこう説明した。「花には誰かを泣いたり笑ったりさせられる魔法の力があります。複雑な感情を呼び起こす力もあるんです。花と一緒に仕事をすることで、僕は自分が想像する世界をつくることができる。だからいつも生徒さんに言うんです。"このフラワーアレンジメントは、あなたの描くファンタジーの中に存在するんだよ"って。大勢の人が、花を通じて心からの幸せを感じるという経験ができるといいなと思います。僕は花を愛さずにはいられません。」


 


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