BTS(防弾少年団)英語→日本語 翻訳の部屋

「防弾少年団」(BTS)が取り上げられた英語媒体の記事やニュースをファンが和訳して載せているブログ。翻訳には意訳部分も多くなりますのでご了承ください。

【和訳】「すべては人をつなげるためのもの」BTSによる画期的なエキシビジョンについてハンス・ウルリッヒ・オブリストが語った

 1/15にCrackで公開されたweb記事から、BTS関連の話題を抜粋して和訳しました。

↓英語の原文記事です↓ 

crackmagazine.net

 

 

「すべては人をつなげるためのもの」BTSによる画期的なエキシビジョンについてハンス・ウルリッヒ・オブリストが語った

 

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※以下の質問に答えているハンス・ウルリッヒ・オブリストは、ロンドンのサーペンタイン・ギャラリーのキュレーターです。


プロジェクトの始まりは?

BTSとのコラボレーションが実現して、とてもワクワクしています。音楽や文学、建築にも視野を広げることで、初めてビジュアルアーツの真価を理解できると信じているからです。我々のプログラムやサウンドトラック、展示会を通じて、音楽との連携は常に非常に大事な要素でした。なのでBTSから連絡があったとき、そして彼らのキュレーターであるイ・デヒョンから複数の団体をプロジェクトに関わらせたいという話を聞いたとき、それは非常にいいアイデアだと答えました(デヒョンとは数年前、彼がヴェネツィアビエンナーレ韓国館のキュレーターをしていたときに出会いました)。BTSの音楽が大好きでしたし、特にこの数年間に彼らが成し遂げたことには非常に興味をそそられていました。彼らはコンテンポラリーアートに対して大いなる情熱を抱いているだけでなく、ポジティブなメッセージを世界に発信して人々の連帯を生み出したいと考えていて、これまでも様々な形式のアートとつながってきました。彼らの願いはとても切迫した重要なことだと感じました。

「この世界に必要なのは別離ではなく共存、疑いではなく愛、孤立ではなく共通の未来」このエテル・アドナン(画家・詩人)のモットーはまさにBTSの音楽がやっていることと同じだと感じました。また彼らの作品の背景にある世界観も非常に興味深かった。彼らはそのストーリーラインの中で頻繁に文学やオルタナティヴユニバースの概念を引用します。また彼らはアーシュラ・ル・グウィン(『ゲド戦記』などの作家)にも興味を持ち、パラレルワールドについても考えを深めていました。こうしたアートの引用は世界観の構築に使われるだけでなく、パーソナルかつ社会的な内容の作品を構築するためにも使われています。彼らは曲中で青春、メンタルヘルス、そして主にユングの「赤の書」にある心理学とも紐付いたテーマを扱っています。


なぜこのプロジェクトのアーティストとしてヤコブ・スティンセンを選んだのですか? 


ゲド戦記とユングの影響を受けた彼らの作品は、ヤコブの作品と見事に共鳴しています。BTSの作品の中にあるアイデアとオマージュが、彼らをつなげたのです。RMとして知られるキム・ナムジュンは、ギャラリーや美術館通いを愛していますが、彼はアートを別の世界へとつながる門だと考えており、これはヤコブが彼の「森」を門だと考えていることと似ています。

ヤコブと一緒に働いたことはありましたが、展示会をしたのは今回が初めて。彼とは去年の夏、デービッド・アジェイと共に行った初のAR建築のプロジェクトでコラボしました。いつかデジタル展示館をつくって、ヤコブが公園のあちこちにARのデジタル展示館を設置したら面白いのでははないかといつも考えていました。彼とBTSとの相性は完璧でしたが、それに加えて、Connect, BTSというプロジェクトをもう一段階進化させられたら素晴らしいのではないかと思ったのです。ヤコブはまだ実現したことのない「森」のアイデアを持っていて、我々は実現したことがないアーティストのプロジェクトを実現させるのが大好きだからです。


BTSのファンが特別な存在である理由は? 

今回のプロジェクトはファンがコンテンポラリーアートにつながれるようにと、BTSがファンのために企画したものです。K-popファンとBTSファン、そしてコンテンポラリーアートに興味のある人たちの懸け橋になればと思います。BTSが築いてきたオルタナティヴユニバースにはたくさんの要素が含まれています。SF、心理学、コンテンポラリーアート…極めて多様な分野です。昨日来場したBTSのファンをたくさん見ましたが、興味深いことに彼らも多様なバックグラウンドを持つ人たちでした。BTSの素晴らしい点は、たくさんの好奇心を刺激してくれること。音楽やポップ、K-popに興味がある人も、はたまたアートに興味がある人も彼らの作品に惹かれるでしょうし、心理学や社会問題や世の中の不平等の問題に興味を持つ人も彼らの作品に惹かれるでしょう。彼らは曲中で、芸術がどう社会を構築するのか思案しています。彼らのファンは多様です。こうして予想外につながれたことは非常にエキサイティングで、とても幸せなことだと思っています。


 

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